杉並区元副区長が河北病院に天下り
病院建て替えめぐり癒着か

 杉並区阿佐ヶ谷北東地区の区有地が関係する再開発計画にかかわっていた吉田順之副区長(現岸本区長就任直後の2022年7月10日に退任)が、計画の当事者である河北病院の顧問に就任していたことがわかった。昨日(10月15日)の杉並区議会決算特別委員会で、松尾ゆり、堀部やすしの各委員が明らかにした。

 問題の再開発計画は、現在の杉並区立第1小学校(区有地)、けやき屋敷、商店街、河北病院(いずれも地権者A氏の所有)がある一帯を大規模に再編するもので、病院建て替えに伴って小学校用地の一部と現河北病院の土地を等価交換することが前提となっている。すでに病院建て替えがはじまっているが、計画が二転三転した上に「等価」自体への疑問や、小学校の移転先となっている病院跡地に土壌汚染や浸水のおそれが指摘されるなど、強い疑問の声があがっている。

 吉田元副区長は1級建築士で田中良前区長がすすめたこの計画の担当者だった。河北病院の経営者は田中前区長の政治的支持者で、計画は河北病院に有利な内容になっているとの指摘もある。

 杉並区の決まりで、一般職職員は退職後2年間は利害関係のある企業等に就職してはならない。特別職の副区長にそうしたしばりはない。また、報告義務もなく、区は把握していなかった模様だ。吉田氏の河北病院への「天下り」は杉並区政の根深い腐敗体質をものがっている。

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