カテゴリー
未分類

大内裕和教授の教員在籍歴は「回答不可」
私立松山大学の秘密主義を問う3

 松山大学情報公開規程にもとづいて筆者は9月15日深夜、以下の開示請求を行った。PDFファイルの請求書をメールで送信した。

保有文書開示請求書

学校法人松山大学様          2021年9月15日
 学校法人松山大学情報公開に関する規程に基づき、下記のとおり情報公開請求します。

・開示を求める文書
 大内裕和人文学部教授(現在は中京大学教授)の同大学における経歴および業績がわかる文書。ただし、職員として採用された時期、職種(講師、助教授、教授など)がわかる文書。

 以上

 送信時刻は16日午前1時53分。 ひと寝入りして起床し、メールをチェックした筆者は驚いた。松山大学からすでに情報公開請求の「回答」が届いていたからだ。

 人事課職員のメールにはこうあった。

三宅勝久様  松山大学人事課Zです。

 貴殿よりご提出いただきました保有文書開示請求書を確認いたしました。学校法人松山大学情報公開に関する規程第4条第2項に基づき、貴殿の請求には応じられません。ご理解くださいますようお願い申し上げます。

==================================

Z 学校法人松山大学 総務部人事課 >790-8578 愛媛県松山市文京町4-2 >TEL 089-926-7158 >FAX 089-926-7565 >メールアドレス ●@matsuyama-u.jp

 人事課Z氏からの上記メールが送信された時刻は午前9時37分。出勤してただちに出した結論だと考えるしかない。いったいこれは不開示決定を意味するのか、それとも受理自体を拒否したということなのか、筆者はにわかに理解できなかった。そこで、すぐに次の質問をメール送信した。

 松山大学御中
 請求を受理できないということでしょうか。
 三宅

(つづく)



		
カテゴリー
未分類

記事掲載のお知らせ
【オープンハウス大卒新入社員が3年目に急死、元同僚らが証言 死因は「過労」「罵声と長時間労働、私も自殺を考えた」】

 企業広告から独立したニュースサイト「マイニュースジャパン」に記事を書きましたのでご案内します。

【オープンハウス大卒新入社員が3年目に急死、元同僚らが証言「過労死だと思う」「罵声と長時間労働、私も自殺を考えた」】

 東証一部上場の不動産大手「株式会社オープンハウス」(東京都千代田区、荒井正昭社長)は、その主要子会社である「株式会社オープンハウス・ディベロップメント」(福岡良介社長、OHD)と、一体的に同じ人事処遇体系で運営しており、この中核2社には2021年4月時点で1100人強ずつが所属する。2019年6月、OHDに所属する入社2年あまりの大学新卒入社社員(男性、享年24)が突然、病死する事件が起きた。遺族の話によれば、男性はマンション販売の営業を担当しており、連日、長時間勤務をしていた。亡くなった男性と同じ職場で働いていた元社員は、社員を人間扱いしない過酷な労働環境だったとして、過労死の可能性を指摘する。「契約が取れないと上司から罵声を浴び、延々とサービス残業をさせられる。労働時間は毎日13~14時間。しばしば休日も返上して働く。私自身、自殺を考えるまで追い詰められました。亡くなったのは過労が原因だと思う」――。業績急上昇中の有名大企業で何が起きているのか。

【Digest】
◇「気づいてやれなかった」と悔む遺族
◇過労死してもおかしくない職場」元社員
◇笑顔のない職場
◇軽く月100時間超の残業「達成するまで帰ってくるな」
◇「自爆営業」で自縄自縛か

http://www.mynewsjapan.com/reports/2614

カテゴリー
未分類

大内裕和教授の教員在籍歴は「回答不可」
私立松山大学の秘密主義を問う2

 「情報公開に関する規程はありません」という松山大学人事課職員の説明はにわかに信じられなかった。私立大学には私学助成金などの公金が入っている。文部科学省からは、情報開示を積極的に行うよう働きかけがされているはずだ。
 
 本当なのかと念を押すと、人事課職員は電話を保留にし、しばらくしてこう答えた。
 
 「すみません。ありました。情報公開の規程はあります」
 
 ずいぶんずさんな組織だという印象を抱きながら、筆者は「では、その規程を送ってください」とつづけた。情報公開規程を開示しようとしない中京大学の例がある。はたして本当に送ってくるのか不安だったが、伝えたメールアドレスに送られてきた。(下記参照)
 
 中京大よりはマシな対応だと思いながら、筆者は続けた。
 
 「ではこの規程に基づいて開示請求をしたいと思います。請求書の様式はあるのですか」
 
 「特にありません。任意の書式でかまいません」
 
 きまった様式があるのが通常なので、これはすこし意外だった。
 
 (つづく)
 
 ○学校法人松山大学情報公開に関する規程
2012(平成24)年3月19日制定
(目的)
第1条 この規程は,学校法人松山大学(以下「本法人」という。)が学校法人としての公共性を鑑み,本法人が有する情報の公開に関して必要な事項を定め,当該情報を公開することにより,本法人の活動に関する社会的説明責任を果たし,公正かつ透明性の高い運営を実現し,本法人が設置する学校の教育研究の質向上に資することを目的とする。
(定義)
第2条 この規程において「公開」とは,本法人が有する情報を自主的に公表することをいう。
(情報の公開)
第3条 本法人は,次の各号に定める情報について,広く社会に公開する。
(1) 学校法人及び学校の基本的な情報
(2) 財務及び経営に関する情報
(3) 教育研究上の目的に関する情報
(4) 教育研究上の基本組織に関する情報
(5) 教員組織,教員の数並びに各教員が有する学位及び業績に関する情報
(6) 入学者に関する受入方針及び入学者の数,収容定員及び在学する学生の数,卒業又は修了
した者の数並びに進学者数及び就職者数その他進学及び就職等の状況に関する情報
(7) 授業科目,授業の方法及び内容並びに年間の授業の計画に関する情報
(8) 学修の成果に係る評価及び卒業又は修了の認定に当っての基準に関する情報
(9) 校地,校舎等の施設及び設備その他の学生の教育研究環境に関する情報
(10) 授業料,入学料その他の徴収する費用に関する情報
(11) 学生の修学,進路選択及び心身の健康等に係る支援に関する情報
(12) 第三者評価に関する情報
2 本法人は,前項各号の規定に関する情報以外の情報についても,必要に応じ公開に努めるものとする。
(非公開情報)
第4条 本法人は,次の各号に掲げる情報については公開しない。
(1) 法令等の規定により公にすることができない情報
(2) 個人に関する情報であって,特定の個人を識別することができるもの又は特定の個人を識別できないが,公にすることにより,個人の権利利益を侵害するおそれがある情報。ただし,次に掲げる情報を除く
ア 法令等に規定により又は慣行として公にされ,又は公にされることが予定されている情報
イ 人の生命,健康,生活又は財産を保護するために公にすることが必要であると認められる情報
ウ 本法人の役員及び教職員の職務の遂行に係る情報のうち,当該役員及び教職員の氏名,職名及び職務の内容であった当該個人の権利利益を侵害するおそれのない情報
(3) 法人その他の団体(国及び地方公共団体を除く。以下,「法人等」という。)に関する情報又は事業を営む個人の当該事業に関する情報であって,次に掲げる情報。ただし,人の生命,健康,生活又は財産を保護するために公にすることが必要と求められる情報を除く
ア 公にすることにより,当該法人等又は当該個人の権利,競争上の地位その他正当な利益を害するおそれがある情報
イ 法人等の要請を受けて,公にしないとの条件で任意に提供されたものであって,法人等又は個人における通例として公にしないこととされている情報,その他公にしないことが当該情報の性質,当時の状況等に照らして合理的であると認められる情報
(4) 本法人の事務又は事業に関する情報であって,公にすることにより当該事務又は事業の適正な遂行に支障を及ぼすおそれがある情報
(その他必要な事項)
第5条 情報の公開及び開示についてこの規程に特に定めのない場合であって,法令又は本法人若しくは大学等の規程に定めのある場合は,当該法令又は規程の定めによるものとする。
2 この規程に定めるもののほか,情報の公開及び開示の実施に関し必要な事項は,常務理事会の議を経て,理事長が定める。
(規程の改廃)
第6条 この規程の改廃は,常務理事会が行う。
附則
この規程は,2012(平成24)年3月19日から施行する。
 
  
 

カテゴリー
未分類

大内裕和教授の教員在籍歴は「回答不可」
私立松山大学の秘密主義を問う1

 大内裕和中京大教授は研究者でありながら、どこの大学の何学部を卒業したのかを明らかにしないという珍しい人である。中京大に尋ねると「個人情報」であり、本人が開示を望んでいないのだとして回答を拒んだ。

 こうなるとますます気になる。大内氏は、中京大の前は、助教授または教授として松山大学にいたことがわかっている。そこで松山大に電話をかけ、尋ねた。

「大内教授の松山大における経歴を教えてほしい」

 応対したのは総務部人事課。同課職員は、さほど時間をおかずにこう言った。

「もう辞めた教員なのでお答えする必要はありません」

 奇妙なことを言うものだと思った筆者は、情報公開請求を思い立ち、次の質問をした。

「情報公開請求の制度があると思うので、手続きを教えてほしい」

 これに対する回答に筆者はあきれた。「そのような制度はありません」と職員は言った。

「そんなはずはない。情報公開の規程があるのではないか」

 そう言ったが、職員は「規程はありません」ときっぱりと言った。

「本当なのか」

 筆者はにわかに信じられず、念を押した。電話がいったん保留となった。

(続く)  

 

カテゴリー
中京大の情報公開 新記事 研究不正 研究倫理 著作権問題

大内裕和中京大教授に対する著作権侵害訴訟、「三宅記事は存在も知らなかった」との主張はほぼ完全に破綻

 大内裕和中京大教授が、自身の著書や雑誌記事、論文多数のなかで私(三宅)が過去に発表した著述と酷似した表現を使用、著作権侵害にあたるとして損害賠償を求めた訴訟の弁論準備期日が8月30日、東京地裁であった(大内氏側は電話で参加)。大内氏側は、▽三宅の記事は単なる事実を書いているだけで著作物ではない、▽(パクリ元のひとつとして指摘している)雑誌「選択」2012年4月号記事は、その存在すら知らなかった――と果敢に反論した。しかし、早くも大きなほころびが露呈した。

 というのも、『選択』記事に関して、大内氏が大学の調査に対して次のような説明をしていたことが訴訟手続のなかで判明したのだ。

 三宅らとの共著『日本の奨学金はこれでいいのか!』(2013年10月、第1刷発行)の三宅執筆部分を読んだ後、(同著の三宅稿の注釈で紹介されていた)『選択』記事の存在を知った――(趣旨)

 選択記事からのパクリ(疑惑)は、『日本の奨学金はこれでいいのか!』第1章の大内氏執筆部分でまず行われ、つづいて雑誌記事や講演多数で繰り返されている。つまり、大内氏の大学への説明内容に基づけば、『これでいいのか!』の大内原稿については、執筆時点で『選択』記事を知らなかったという言い訳はなんとか成り立ったとしても、それ以後に発表した記事や講演については、『選択』記事を知っていて発表したと自認したことになる。

 そして、『これでいいのか!』の大内原稿のほうも、『選択』記事は知らなかったとはとても信じがたい事情がある。すなわち、同書は2度にわたって増刷されたのだが、大内氏は問題のパクリ疑惑部分にいささかの変更も加えていないのだ。

 もし『これでいいのか!』発行後に『選択』記事を知ったのであれば、そこにきわめて似た表現があることに気がつかないはずがない。偶然の一致なのだから驚くだろう。しかし大内氏は、修正はおろか、私(三宅)への問い合わせすらしていない。

 最初から『選択』の記事のことを知っていたと考えるのが自然だ。

 8月30日の手続き終了後、裁判官がこんなことを尋ねてきた。

 「和解で解決する意思はあるか」

 著作権侵害を認めて謝罪する、口外禁止条項をつけない、誹謗中傷しないなどの批判禁止条項をつけない、といった内容であれば可能であると私は答えた。流れはこっちに傾いているようだ。

カテゴリー
情報公開 新記事 杉並区 行政腐敗

杉並区のデタラメな情報公開制度運用をただす国賠訴訟2件が相次いで結審

 情報公開請求の対象文書の一部を黒塗りならぬ「白塗り」にして、非開示処分ではないという理屈のもと、取り消しの訴訟や審査請求などの不服申し立ての手続きを封じるという、にわかに信じがたい制度濫用が杉並区で横行している。この「白塗り」の違法性を問う国賠訴訟2件が、今月相次いで結審した。11月30日と12月3日にそれぞれ判決が言い渡される予定だ。審理を通じた印象から、よい判決がでるのではないかと期待している。

 1 東京地裁 令和3年(ワ)6051号 原告三宅勝久/被告杉並区。判決:11月30日13時、415号法廷

 2 東京地裁 令和3年(行ウ)179号 原告三宅勝久/被告杉並区。判決:12月3日13時25分、803号法廷

  1 の訴訟は次のような案件である。

 選挙運動費用収支報告書の写しを入手しようと杉並区情報公開条例にもとづいて開示請求したところ、全部開示したという通知を出しながら会計責任者の印影の一部を白く塗ったものしか交付しなかった。まちがっているのではないかと行政不服審査法にもとづいて審査請求したところ、3年8ヵ月もの長期にわたっていっさい手続きをせずに放置状態にした。

 訴えの内容は、

 ア・審査請求を3年8ヵ月も放置したのは違法である。

 イ・白塗りは非開示処分であるが、その理由を原告(三宅)に通知しなかったのは違法である。

 ウ・白塗り自体が違法な非開示処分、または条例に基づかない違法な文書加工である。

 ――というものである。これに対して杉並区は、

(ア)開示請求件数が多く、多忙だった、

(イ)、印影の白塗りは処分ではない、

(ウ)偽造防止のための合理的処置である、

――よって違法性はない、などと反論している。

 

 2の訴訟は、記者懇談会の開催をめぐる決裁文書を条例にもとづいて開示請求したところ、通知文書で「全部開示した」としながら、職員の決裁印の一部を白く塗って被覆したものしか閲覧させなかったという案件である。

 これについて原告は、白塗りは非開示処分であり、それ自体が違法である。また、非開示理由を通知しなかったことも違法である、と訴えた。対する被告杉並区は、「白塗りは、根拠となる条例や規程はないものの、偽造防止のための合理的措置であり違法ではない。また白塗りは非開示処分ではない」と反論している。

 白塗りは「非開示処分」ではない、偽造防止のために白く塗っただけだと杉並区はいうのだが、そうしたことができるかについて、説得力ある説明はされていない。 

 きょう(9月10日)の弁論(第2訴訟)では、筆者が「白塗りについての基準などを記した文書はあるのか」などと釈明を求めた点について、裁判長が「裁判所としても釈明してほしい」と被告に次回反論を求めたところ、被告代理人が「口頭で回答します」として「文書は存在しません」と即答、結審となった。第1訴訟でも、「これ以上反論しないのか?」といった発言を裁判官がする場面があった。戦況が苦しいにもかかわらず早々に結審したい様子がありありだった。敗訴やむなしと考えているのかもしれない。 

https://miyakekatuhisa.com/archives/644
https://miyakekatuhisa.com/archives/682
https://miyakekatuhisa.com/archives/587
https://miyakekatuhisa.com/archives/428
https://miyakekatuhisa.com/archives/423
https://miyakekatuhisa.com/archives/364
https://miyakekatuhisa.com/archives/360
https://miyakekatuhisa.com/archives/299
https://miyakekatuhisa.com/archives/296
https://miyakekatuhisa.com/archives/274
https://miyakekatuhisa.com/archives/249

カテゴリー
未分類

劣化する日本社会、劣化する『週刊金曜日』

 広告に依存せずタブーのない真のジャーナリズムをめざそうと1993年に創刊された『週刊金曜日』という雑誌がある。この雑誌に私は一目おいてきた。新聞やテレビは、サラ金業界から巨額の広告費を受け取っている手前、サラ金批判をするうことができなかったが、『週刊金曜日』は果敢にこれをやった。筆者は2003年に「武富士残酷物語」などのサラ金最大手(当時)の武富士批判の連載を同誌でやり、武富士から1億1000万円の損害賠償を求める訴訟を起こされた(株式会社金曜日と連帯被告)。金曜日はそれでもひるまず連載を続け、完全勝訴する。 

 (詳しくは拙著『武富士追及 言論弾圧裁判1000日の闘い』リム出版新社)

 私のなかでの『週刊金曜日』に対する信頼はこの一件を通じていっそう確かなものになった。

  だが、残念ながら『週刊金曜日』が変わりつつあると感じるできごとが最近起きた。すでに本ブログで報告した「日の丸闇金”奨学金”」の記事掲載拒否事件である。今月13日、第5回め用の原稿を予定どおり出稿した。担当編集者から返事がないので奇妙に思って問い合わせるとい、掲載できないと口頭で伝えてきた。おどろいて不掲載の理由をたずねたが説明は要領を得ない。編集部としての説明を文書でくれるよう求めた。それでも現在(23日)まで回答はない。一方で、不掲載は早々に決定された。
 
 問題の記事の内容とは、日本学生支援機構の違法回収(繰り上げ一括請求)が横行する背景に、「奨学金問題」の専門家である学者の不作為と堕落(研究不正に類する行為)がある―ーといったものだった。これが編集部には気に入らなかったのかもしれない。しかし、いかに気にいらないからといって、署名入りで連載中の記事を合理的な理由なく不掲載にするというのは横暴である。そんなことがまかりとおる雑誌は、もはやジャーナリズムを掲げる資格はない。
 
 調査委員会の調査に値するような事件だと思うが、いまの日本社会にそれを求めるほどの力はなさそうだ。

 日本社会の劣化とともに『週刊金曜日』も劣化している。
  

 

カテゴリー
研究不正 研究倫理 著作権問題

週刊金曜日連載「日の丸闇金”奨学金”」
次回記事掲載に編集部難色
大内教授批判を敬遠か

 

 タブーのない真のジャーナリズムを追及することを掲げた『週刊金曜日』という週刊誌がある。この雑誌に筆者は現在、「日の丸闇金”奨学金”」というルポを月1回のペースで連載している。次回は8月6日号の予定だった。

 先日、それにあわせて原稿を編集部に送ったところ思わぬ反応が返ってきた。掲載できないというのだ。担当編集者は電話で事情を説明したが、なぜ載せられないのかよく理解できない。テーマそのものに問題があるという印象であった。

 連載第5回のテーマとは、「一括請求と学者の堕落」――つまり、奨学金問題対策全国会議の共同代表をしている大内裕和中京大学教授の奨学金ローン問題をめぐる言動を批判した内容であった。これが編集部の好みに合わないのだろう。

 しかし、いかに好みに合わないとしても、筆者の責任における連載である以上、好き嫌いで掲載の可否を決めるというのはやりすぎではないだろうか。筆者とすれば、問題の原稿を掲載するよう引き続き求めていくしかない。

 その結果、どうしても載せないというのであれば、なぜ掲載しなかったのか、編集部の責任において理由と事情を読者に説明をしてもらうしかない。

 動きがありしだいご報告したい。

カテゴリー
コロナ(COVID19) 換気(CO2) 東京メトロ 空気感染

車内換気の実態調査「予定なし」
感染の危険放置する東京メトロ

 さほど混雑していない状態でも列車内のCO2濃度が1000ppmを頻繁に超すことが筆者の調査で判明した東京地下鉄(東京メトロ)が、客が乗った状態での換気調査について、実施する「予定がない」ことを明らかにした。

 全ヘッダー表示▼
東京メトロ丸ノ内線の車内で計測したCO2濃度。空いている状態(立ち客がほとんどいない)でも1000ppmを超す。
三宅さま
(略) 以下のとおり回答させていただきます。 ご査収の程よろしくお願いいたします。
Q 私(三宅)が電車内(丸の内線)で測定したCO2濃度は、さほど混雑しておらず(1車両に立ち客が20人以下)、窓が2ヶ所以上開いた状況でも1000PPMを頻繁に超える結果となりました。換気は十分にされているとお考えでしょうか。また、じっさいの運行時にCO2濃度を測定する予定はありませんか。

A ・産業技術総合研究所と共同で実施した車内換気量の実車測定より、 約8分で車内の空気が入れ換わることを確認しており、換気は十分にされていると考えております。
・営業運行時におけるCO2濃度の測定は、鉄道車両におけるCO2濃度に対する公式な指針等が定められておらず、  測定結果の評価等が困難であるため、現時点では予定はございません。

 何もしない、調査すらしない。それが回答だ。「約8分」で車内の空気が入れかわるという実験は、乗客のいない空の車内で行ったもので、じっさいに何十人、何百人が乗った状態でどのような結果になるかはわからない。

https://miyakekatuhisa.com/archives/693

 だが、東京メトロはいまのところ、この「約8分」にしがみつき、空いた車両で、かつ窓を複数ヶ所開けたとしてもCO2濃度が1000ppmより下がらないという現実を見るつもりはなさそうだ。

 東京メトロは感染の危険が高い場所と判断せざるを得ない。極力乗車をさける、短時間にする(頻繁に降りる)、混雑を避ける――という自衛策をとるのが懸命だろう。

 COVID19(コロナウイルス)の主たる感染経路が空気感染であり、室内の換気がもっとも重要な予防策になることは、いまでは国際的な常識になっている。
https://twitter.com/jljcolorado/status/1383566908797059078

 換気状態を知るもっとも簡便な方法がCO2濃度の測定だ。新鮮な外気でおよそ400ppm。多人数と共有する空間では他者が吐いた息が混入し、換気が悪いとその率が高くなる。700ppm以下にするよう専門家らは提唱している。構造上換気能力が不十分な室内では、HEPAフィルター(高性能の濾過装置)のついた空気清浄機の使用を呼びかけている。

 あるいは、東京メトロはこうした知見を知らないのかもしれない。そう考えて、コロナウイルスの感染防止に室内換気がもっとも重要であり、そのためにCO2濃度の測定が必要である――と国内外の専門家が指摘している事実を認識しているのかどうか、質問を行った。

カテゴリー
コロナ(COVID19) 換気(CO2) 東京メトロ 空気感染

「CO2濃度を測定したのは昨年度のことでした」
劣悪な換気を放置する東京メトロの危機意識を問う

 比較的空いている時間帯でもCO2(二酸化炭素)濃度が1000ppmを超える(外気で約400ppm、コロナ感染防止には700ppm以下の換気が提唱されている)東京地下鉄(東京メトロ)に対して、CO2濃度の測定を行っているのか、換気対策が不十分ではないか、と質問したところ、1日付で広報課より以下の回答があった。

 先日お問い合わせいただきました車内換気につきまして 以下のとおり回答させていただきます。
* 電車内の換気状況や方法について

→空調の使用、一部窓開け(1車両につき2カ所程度)による車内換気を実施しています。
 * 二酸化炭素濃度を測ることはしているか?

→昨年度、国立研究開発法人産業技術総合研究所の提案を受け、共同でCO2濃度減衰法を用いた車内換気量の実車測定を実施いたしました。 当社車両においては、1車両につき2カ所の窓開け(10cm)、空調の使用、停車駅ごとのドア開扉により 約8分で車内の空気が入れ換わることが確認されております。 試験の詳細については産業技術総合研究所の公表内容を参照願います。
https://www.aist.go.jp/aist_j/new_research/2020/nr20201203/nr20201203.html

 空いた状態でも1000ppmを軽く超す換気状態でも問題はないということなのだろう。恐るべき危機意識のなさだ。

 加えて疑問に思ったのが、窓開け2ヶ所(10センチ)によって「約8分」で車内の空気が入れ替わるとした産業技術総合研究所の実験結果である。同研究所のホームページに掲載されている実験内容をみると、乗客にみたてたマネキン人形を車内に配置し、CO2ガスを放出した後にその濃度の減少状況を測定したとある。マネキン人形は、当然のことながら息をしない。CO2を吐き出さない。じっさいの人間が多数乗車した状況とは異なる。

 マネキンではなく人間が多数乗って実験すれば、はたして「約8分」で空気が新鮮なものに入れ替わるだろうか。測定を通じて筆者が感じた印象では、そうはならない気がする。

 東京地下鉄広報課に、あらためて以下の質問をした。

 私(三宅)が電車内(丸の内線)で測定したCO2濃度は、さほど混雑しておらず(1 車両に立ち客が20人以下)、窓が2ヶ所以上開いた状況でも1000PPMを頻繁に超 える結果となりました。換気は十分にされているとお考えでしょうか。また、じっさい の運行時にCO2濃度を測定する予定はありませんか。

 回答があり次第ご報告したい。