情報公開審査会の答申を無視する神奈川県

 神奈川県は全国の都道府県に先駆けて情報公開条例を制定した「情報公開の先進自治体」として知られる。しかし、ときを経て、公正な行政運営に資する、県民の知る権利に答える、といった条例の趣旨が損なわれつつあるのではないか、という懸念を抱かざるを得ない。

 3年ほど前の話になる。県職員の再就職(天下り)状況を調べるため、県知事に対し、企業・団体から県に提出された「求人票」を開示請求し、地方独立行政法人作成の求人票が一部開示された。希望給料額や仕事の内容など大部分が非開示とされた。

 この非開示処分は誤りだとして行政不服審査法に基づき審査請求をしたところ、諮問機関(意見を聞く第三者機関)の情報公開審査会は、開示すべきであるという趣旨の答申を行った。

 

 問題はその答申を受けた県知事の対応だ。開示すべきであるとの答申を無視し、なおも非開示とする裁決を行ったのだ。

 

 

答申になぜ従わないのか、その理由は説明されていない。制度の骨抜きにつながりかねない行政の暴走である。

 地元のオンブズマン組織に電話をかけて相談したが、多忙なのか、残念ながら関心は低いように感じた。やむなく、このたび訴訟を起こして決着をつけることにした。

 まず、あらためて「地方独立行政法人の求人票」について情報公開請求を行った。現在結果を待っているところだ。おそらく前回と同様の非開示をしてくるであろうから、その場合は非開示処分の取り消しを求める訴訟を起こそうと思う。

 訴訟提起には一審の手数料13000円と郵券代6000円の、最低19000円の初期費用がかかる。このほか東京と横浜(関内)の交通費(往復1400円程度)なども必要となる。読者各位のご支援をお願いする次第である。

 

 

 

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