武蔵大教授に盗用の疑い
共同研究者に抜け駆けで単著論文– 実績ほしさに成果ひとりじめか

 武蔵大学国際教養学部教授のK氏が2024年に海外誌に発表した単著論文をめぐり、共同研究を単独研究と偽って「成果をひとりじめにする」不正の疑いがあることが判明した。研究不正に関する文科省ガイドラインは、「他の研究者のアイディア、分析・解析方法、データ、研究結果、論文又は用語を当該研究者の了解又は適切な表示なく流用すること」を「盗用」(特定不正行為)と定義づけており、これに抵触するおそれがある。
 
 問題の論文は、天災発生時の外国人の避難に関する現地調査や分析をしたもので、イギリスに本部を置く人文学系論文誌の電子版に、2023年に投稿、翌24年に掲載となった。

 著者欄に記載されているのはK氏ひとりで、単独研究による単著論文と説明されている。しかし、論文には別の准教授(別の大学)との共同研究の成果が随所にみられるほか、研究倫理承認の手続きもこの准教授が所属する大学を通じてなされており、単独研究とはいいがたい内容だった。共同研究者の准教授には無断だったとみられる。
 
 論文を投稿した2023年の時点で、K氏は立命館大学に所属しており、武蔵大学には教授職として採用された。問題の論文を採用時に「業績」として提出した可能性がある。なお、一般に単著論文は共著論文よりも高い評価を受けるといわれる。
 
 研究不正に関する調査の有無等については大学は公表していない。今後、K氏や関係者、大学への取材を進め、あらたな事実が判明すればお伝えしたい。現時点では匿名とする。

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