「奨学金対策会議」入会拒否の違法を問う裁判
次回弁論は2月5日

 日本学生支援機構の違法取り立て(一括請求)を問題視していることを理由にして、奨学金問題対策全国会議(共同代表=大内裕和武蔵大学教授ほか)が筆者の入会を拒否したのは2019年7月のことである。この入会拒否は思想差別にあたるとして損害賠償を求めた訴訟の口頭弁論が、12月25日、東京地裁612号法廷であった。

 原告・筆者は、次の内容の主張を準備書面によって陳述した。

 元国籍が外国籍であることを理由にゴルフクラブへの入会を拒否したことが民法の不法行為にあたると判断した名古屋高裁判決がある。それに照らせば、私的団体たる被告全国会議は「社会性のある団体」「開かれた団体」であり、原告のほかに拒否した事例がなく、拒否理由も団体の目的に沿った想定内の意見表明であるから、入会拒否は思想差別であり、その程度は差別を禁止した憲法14条の趣旨に照らして社会的許容範囲を超えている――

 安江一平裁判官は、被告全国会議に対して、「全国会議は社会性のある団体」という原告の主張に対して反論するよう求めた。

 次回口頭弁論は2月5日14時、612号法廷で開かれる。

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