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 浅井くにお杉並区議の「選挙直前に政務活動費で大量チラシ」問題を考える/判例紹介

 浅井くにお杉並区議(自民)が、2019年4月の杉並区議選の直前に大量の印刷物を作成、有権者に配布し、その経費のすべてを政務活動費で支出した問題で、その当否を考える上で欠かせないのが以下に紹介する3件の判例である。

 いずれも、選挙直前に発行した印刷物の作成・配布経費の全額を政務活動費で支出したことが争点のひとつになっている。ご興味のある方はぜひお読みいただきたい。

判決1 2018年8月18日東京地裁 平成28年(行ウ)281号(約8Mバイト)
判決2 (同控訴審)2019年4月16日東京高裁 平成30年(行コ)296号(約4Mバイト)
判決3 2019年3月22日東京地裁 平成28年(行ウ)322号(約15Mバイト)

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政務活動費 杉並区 行政腐敗

ドサクサまぎれに政務活動費を選挙に流用か/浅井くにお杉並区議(自民)の「区政レポート」作成・配布費65万円を問う

 選挙の直前に自身の顔や名前の入った印刷物を政務活動費(杉並区民の税金)をつかって大量に作成・配布し、「政務活動」の名のもと税金で選挙活動をやるという悪習が、近年杉並区議会議員の間ではやっていた。政務活動費は使途が限定された公費であり、選挙や政治活動に使うことは許されない。筆者も共同代表として加わっている市民グループ「すぎなみオンブズ」有志は、こうした実態を憂慮して、過去2度にわたって違法を問う住民訴訟を行い、いずれも勝訴を得た。選挙直前の印刷物作成・配布は、選挙活動としての要素を含んでおり、按分2分の1を超えた支出は違法という判決である。

 この経験を踏まえて、いまでは選挙直前に作成・配布した印刷物の経費を全額政務活動費で支出する議員はほとんどいなくなった。だがなおも問題は残っている。「ほとんど」というのは、残念ながら全員ではないからだ。

 すぎなみオンブズは、現在2019年度の政務活動費の支出について、違法・不当なものがないか調査している。その作業のなかで、浅井くにお議員(自民)が、性懲りもなく「選挙直前に全額政務活動費で大量の印刷物」をやっていることが発覚した。

 2019年4月21日に杉並区議会議員選挙の投開票が行われ、浅井氏は立候補して当選している。この選挙の直前・直後に、浅井議員の政務活動費収支報告書や領収書によれば、以下の支出が確認できる。

・2019年4月7日 郵送代17498円(229通)
・同         郵送代62712円(871通)
・2019年4月23日 554203円(印刷24600通・ポスティング・封入その他)株式会社いちむら
・同          19440円(封筒1000部 郵送用)

           合計653853円

 浅井氏の選挙運動費用収支報告書によれば、浅井氏は2019年2月1日に選挙公報用の写真を撮影、3月28日に、選挙ポスターやはがきの印刷代を「(株)いちむら」に払っている。政務活動費で「区政レポート」24000部を作り、ポスティングや郵送で有権者に配布した4月上旬という時期は、まさに選挙運動(事前活動)のさなかにあたる。   
 
 政務活動費という公費の使い方としてまちがっているだけでなく、選挙の公正さをも損なう行為といえよう。すぎなみオンブズは、看過すべきではない大問題ととらえ、返還(按分2分の1相当額にするか全額にするかは未定)を求める住民監査請求を起こすことを検討している。監査結果次第では住民訴訟を起こすことになる。

 区民を愚弄しているというほかない浅井議員に厳しく反省を迫りたい。進展があれば追って報告する。

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いじめ 自衛隊

空自小松基地 幹部自衛官自死事件めぐる国賠訴訟続く

2021年3月6日 12:05 AM

 航空自衛隊小松基地の情報保全隊に所属する男性幹部自衛官Aさん(2尉)が自殺する事件が、2018年3月に起きた。Aさんが亡くなったのは上司のいじめが原因だとして遺族が国を訴えた国賠訴訟が、東京地裁で続いている。
 
 原告側の主張内容によれば、上司はAさんに対して、仕事ができないといった趣旨のことを、部下の前などで執拗かつ激しく言い、叱責し、精神疾患を発症させた。Aさんが医療機関を受診し、医師の判断で休職したところ、この上司は連日報告を求めた末に病院に同行した。結果、Aさんは医師に対して「治癒した」といわざるを得なくなり、病状が回復していないのに復職した。復職したAさんに対して上司の風あたりは強く、病状は悪化した。Aさんは人事権を持つ幹部に相談し、異動を求めたが要望は受け入れられず、職場環境は改善されなかった。
 
 2017年11月、上司は教育のために一時的に隊を離れた。別の隊員が上司となり、その間はAさんの精神的負荷は軽くなった。しかし、18年3月からふたたび以前の上司が戻ってくることになり、Aさんの精神状態は悪化した。そして、この上司の隊員が小松基地に戻った直後に自死をはかり、命を落とした。

 いじめを裏付ける証拠は多くないが、Aさんは亡くなる直前に多数の遺書を書いており、そこに上司のいじめが原因である旨の記述がある。

 一方の国側は、いじめはなかった、自死は借金が原因だったとみられるなどとして、全面的に争う姿勢をみせている。

 次回口頭弁論は5月14日14時から415法廷で開かれる予定。

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安倍晋三

雑誌 週刊『FRIDAY』安倍前首相の怪しい領収書シリーズ

 筆者はかれこれ10年ほど前から安倍晋三前首相の領収書を集めてきた。そこから見えてくるのは、飲み食い、贈り物、饗宴によって票を獲得するという政治手法である。週刊『FRIDAY』の関連記事を紹介する。
https://friday.kodansha.co.jp/article/164609

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安倍晋三

安倍晋三前首相の「右腕」、友田有山口県議に使途不明金1000万円

 安倍晋三前首相の支持者である友田有(たもつ)山口県議会議員(自民)をめぐり、自身の選挙直前直後に1000万円の使途不明金が発生していることが発覚した。政治資金規正法や公職選挙法違反の疑いがある。
 詳細は雑誌『週刊金曜日』で報告しているのでごらんいただきたい。
http://www.kinyobi.co.jp/kinyobinews/2021/02/26/antena-907/

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情報公開 日野市問題

「文書件名非通知は違法」判決が確定/情報公開訴訟で日野市が控訴断念

 文書件名を通知しないまま非開示にするという日野市監査委員の情報公開事務について、これが「理由の付記」を義務付けた条例に反して違法だとする東京地裁の判決から2週間が経った3月3日、被告日野市は控訴を断念し、判決が確定した。市が判決を受け入れた旨の連絡が、同日、日野市監査委員事務局から筆者にあった。

 これによって、非開示処分の見直しとあわせて、判決が命じた国賠法にもとづく賠償金1万円の支払いが行われる見通しとなった。ご支援いただいた読者各位に心よりお礼申し上げる。

 (関連記事)
http://miyakatujanaru.sblo.jp/article/188408835.html