2019年4月の杉並区議会議員選挙の2〜3数週間前に、政務活動費を使って大量のチラシを作成、有権者らに配布した浅井くにお議員(自民)が、支出の半分にあたる32万6927円を区に返還したことがわかった。区議会事務局によると、浅井議員は4月26日付で一部支出を取り消す収支報告書の訂正を行い、その後返金したという。
浅井議員の「政活費で選挙運動」問題をめぐっては、筆者を含む区民有志が、返還を求める住民監査請求を申し立てており、監査が行われていた。実質的に住民監査請求の目的が達成されたことになる。
杉並区では、従来、自民党を含む多くの会派の区議らが、選挙前に「区政報告」などと銘打ったチラシを作成、配布し、その費用を全額政務活動費で支出するということを行っていた。これを問題視して訴訟を起こし、按分2分の1を超す支出は違法であるとの判決が確定、以後浅井議員だけを除き、同様の悪習はほとんどなくなっていた。
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