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情報公開 杉並区 行政腐敗

情報公開の審査請求を3年8ヵ月間店ざらしにした杉並区選挙管理委員会  

 選挙運動費用収支報告書の印影を非開示にした板橋区選挙管理員会の情報公開制度の運用は誤りだとして、筆者が非開示処分の撤回を求める審査請求を申し立てたのは昨年12月2日だった。今年1月13日に選管の弁明書が審査庁の板橋区長に提出され、筆者の反論書提出を経て、申し立てから3ヵ月弱の後の2月末、区情報公開審査会に諮問された。 




 情報公開の不服審査手続きは、行政不服審査法という法律に基づいている。その第1条には、目的としてこううたわれている。

(目的等)第一条 この法律は、行政庁の違法又は不当な処分その他公権力の行使に当たる行為に関し、国民が簡易迅速かつ公正な手続の下で広く行政庁に対する不服申立てをすることができるための制度を定めることにより、国民の権利利益の救済を図るとともに、行政の適正な運営を確保することを目的とする。
https://elaws.e-gov.go.jp/document?lawid=426AC0000000068

 「簡易迅速かつ公正な手続の下で広く行政庁に対する不服申立てをすることができるための制度」ということになっている。板橋区の審査請求に関する対応は、速度において「簡易迅速」という制度の趣旨にかなったものといえる。

 これと対象的なのが杉並区選管だ。2017年5月、自民党会派所属区らによるら政務活動費の違法な支出を返還させる訴訟を行っていた筆者は、証拠収集のために各議員の選挙運動費用収支報告書の写しを入手しようと選管に情報公開請求をした。公選法で閲覧制度があり、写しの交付は便宜上条例を使うだけなので、当然ぜんぶ墨塗りなしで開示されるものと予想していた。

 はたして、杉並区選管が同年6月に出した決定通知を見ると全部開示とあった。ところが、じっさいにコピーを手にして驚いた。会計責任者の印影部分に太く白い斜線が引かれていたからだ。

 看過できないと考えた筆者は、白斜線は事実上の部分非開示処分であり、違法であるとして、取り消しを求める審査請求を選管に申したてた。2017年7月5日のことである。

 以来3年8ヵ月が経過した。審査委員会への諮問はおろか、選管の弁明書も提出されていない。裁判を起こしていれば1年ほどで一審判決がでたことだろう。迅速どころではない。超遅速である。

 情報公開の担当者に事情を聞いたところ、事務が山積していて遅れていると詫びを繰り返した。しかし、本当にそれだけが理由だろうか。審査会に諮問するのを避けたいといった何らかの働きかけがあったのではないか。そう疑わざるを得ない。

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情報公開 板橋区 行政腐敗

選挙運動費用収支報告書を一部黒塗りにした板橋区選管の情報「非公開」感覚を疑う(一部訂正)

 公職選挙法により、中央選管や各自治体選管に対して、何人にも閲覧させることを義務付けている文書に「選挙運動費用収支報告書」というものがある。議員や首長選挙の立候補者が、自身の選挙に関する収支を記載したものだ。

 公選法にあるのは閲覧規程だけで、写しの公布については定めがない。そこで、報告書の写しを入手するため板橋区選管に情報公開請求をした。事務的な手続きだけで全部開示されると思っていたところ、予想だにしない結果となった。会計責任者の陰影部分を黒塗りにして一部非開示にしたのだ。

【公職選挙法】
(報告書の公表、保存及び閲覧)第192条 
 第百八十九条の規定による報告書を受理したときは、当該選挙に関する事務を管理する選挙管理委員会(参議院比例代表選出議員の選挙については中央選挙管理会、参議院合同選挙区選挙については当該選挙に関する事務を管理する参議院合同選挙区選挙管理委員会)は、総務省令の定めるところにより、その要旨を公表しなければならない。
 2 前項の規定による公表は、中央選挙管理会にあつては官報により、参議院合同選挙区選挙管理委員会にあつては各合同選挙区都道府県の公報により、都道府県の選挙管理委員会にあつては都道府県の公報により、市町村の選挙管理委員会にあつてはそのあらかじめ告示をもつて定めたところの周知させやすい方法によつて行う。
 3 第百八十九条の規定による報告書は、当該報告書を受理した選挙管理委員会、参議院合同選挙区選挙管理委員会又は中央選挙管理会において、受理した日から三年間、保存しなければならない。
 4 何人も、前項の期間内においては、当該選挙に関する事務を管理する選挙管理委員会(参議院比例代表選出議員の選挙については中央選挙管理会、参議院合同選挙区選挙については当該選挙に関する事務を管理する参議院合同選挙区選挙管理委員会)の定めるところにより、報告書の閲覧を請求することができる。

 選挙運動費用収支報告書の写しを入手するには情報公開法や各当道府県、自治体の情報公開条例をつかって開示請求をするのがふつうだ。そしてこの開示請求に対してはいっさいの黒塗りなしで開示がなされるのもふつうだ。閲覧は公選法、写しの交付は条例と便宜上手続きを住み分けているに過ぎない。
 

 印影を非開示にした理由は、選管の通知書によれば、情報公開条例6条1項4号だ。「行政上の義務に違反する行為の取締りその他公共の安全と秩序の維持に関する情報」に該当するという。

 見過ごすことのできない誤った判断だと考えた筆者は、すぐに不服審査を申し立てた。2021年1月13日で区選管から区長に提出された「弁明書」には、次のような弁明が述べられている。

〈 印影については、写しの交付により複製を可能とし、犯罪を誘発する恐れがあることから、情報公開条例第6条第1項第4号に規定する「行政上の義務に違反する行為の取締りその他公共の安全と秩序の維持に関する情報」として、従来からの区の印影に関する情報開示の方針に倣い、非公開とした。
 以上のことから、本件審査請求は棄却されるべきである。〉

 選挙の公正さを担保するためにひろく公開することを前提に作成・提出された文書を、「犯罪を誘発する恐れがある」というあいまいな理由で一部非開示にする。選挙の公正さを損ないかねない大問題ではないだろうか。

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情報公開 日野市問題

「文書件名非通知は違法」判決が確定/情報公開訴訟で日野市が控訴断念

 文書件名を通知しないまま非開示にするという日野市監査委員の情報公開事務について、これが「理由の付記」を義務付けた条例に反して違法だとする東京地裁の判決から2週間が経った3月3日、被告日野市は控訴を断念し、判決が確定した。市が判決を受け入れた旨の連絡が、同日、日野市監査委員事務局から筆者にあった。

 これによって、非開示処分の見直しとあわせて、判決が命じた国賠法にもとづく賠償金1万円の支払いが行われる見通しとなった。ご支援いただいた読者各位に心よりお礼申し上げる。

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