東京都選管に政治団体届け出をしている自民党国会議員(37人)の、各団体(100個弱)の領収書類(2016〜18年分、1万円以下の少額領収書含む)の開示手続きをかねて行っていたが、このほどすべて開示がなされた。これから分析作業に取り掛かる。まずは都選管職員の労をねぎらいたい。
開示された領収書類の数はまだ数えていないが、3万〜5万枚と推定される。以前であれば1枚10円の開示手数料を要していたので、30万円〜50万円の費用がかかった。これが、情報公開を進めることを公約にした小池知事の誕生によって、電子データであれば枚数にかかわらずCDRやDVDの費用(1枚100円)のみと条例が改正された。したがって今回の領収書の開示に筆者が負担した費用は切手代などを含めて500円程度で済んだ。
日本会議に所属する小池知事の行政のやり方には大きな疑問を感じる点がいくつもあるが、この手数料減額の点はきわめて高く評価したい。
引き続き、2019年分の自民国会議員関連団体の領収書類の開示を求めている。政治資金規正法は、報告書や領収書を広く市民に開示することで政治と金の透明さをはかるという趣旨の法律だが、開示手続きに莫大な金がかかる(国会議員全員の領収書のコピーを入手するには毎年何百万円もかかると推定される)ため、じっさいには十分に機能していない。
今回東京都選管関連の自民国会議員団体を調べてわかったのは、37人のうちほとんどが少額領収書の開示請求を過去に受けていなかったという事実だった。1万円以下の少額領収書は、ふだんは団体が帳簿として保管する義務を負っていて、開示請求があった際に選管に提出する仕組みになっている。開示制度があっても、じっさいの請求がなければ、支出の処理がいいかげんになる恐れがある。
国はもちろん各道府県も、「小池方式」を見習うべきである。