神奈川県警退職者の天下り先が記載された「求人票」の開示を求めた情報公開請求で企業などの法人名まで黒塗りにしたのは違法だとして、神奈川県を相手取り10万円の損害賠償を求めた国賠訴訟が、16日、横浜地裁で結審した。判決は3月22日13時20分、同地裁502号法廷で言い渡される。
訴訟は当初、黒塗り処分の取り消しを主要な争点として審理されていたが、途中で裁判官が被告県に対して「任意開示」を打診し、県がこれに応じて黒塗りを撤回したことで、「黒塗り」部分はあっさりと決着がついた。その後は、非開示処分の違法性や一部非開示処分の理由通知の不備が国賠法上違法で賠償責任があるかどうかという点が争点となった。
審理の内容や従来の判例に照らして、賠償が認められる可能性は十分にあると筆者(原告)は予想している。