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いじめ 横浜市 行政腐敗

横浜市教委会見の「フリー記者排除」方針、山中市長が黙認か

 横浜市立小学校の「教員による児童いじめ」が続々と発覚している。

 記憶に新しいのは旭区の事件だ。小学校で、男性担任教諭が特定の児童に対して、▽給食を少なく盛り付ける、▽配布物をわたさない――などの虐待をしていたことが週刊誌報道で発覚し、3月25日に懲戒免職処分が下された。報道されるまで動きが鈍かった市教委も諮問機関の審議会に調査を指示、重大な人権侵害であるとの報告を受けた。加害者の教諭を懲戒免職処分とした。

 だがその一方で、別の学校でも教員によるいじめ問題が起きていたという。しかも、被害を受けた児童や保護者から再三にわたって苦情が出ていたにもかかわらず、調査すらしなかったというのだ。フリージャーナリストの犬飼淳氏が報じている。

【独自】横浜市立小学校 新たな教師いじめ隠蔽発覚

 教師による子どもイジメとは、もはや「いじめ」という表現では不十分だろう。虐待である。それが蔓延しているおそれがある。市教委だけで解決できるとは思えない。横浜市全体をあげて取り組まねばならない重大な問題である。

 さて、6月10日の横浜市長定例記者会見に出席した筆者は、上の問題意識を踏まえて「教諭による子どもいじめ」に関する質問をした。

 3月25日午後4時半から市教委が記者会見を開き、審議会の報告内容と教員の処分について発表した。その会見予定を市報道室(現報道課。齋藤亜希担当課長=当時、山下和宏課長)が、横浜市政記者会(横浜市職員と中華料理やイタリヤ料理の会食を定期的に行う排他的業界団体)のみに伝え、筆者らフリー記者には事前に知らせなかった点(市教委記者会見問題)についてである。

 市教委記者会見問題とはこうだ。

 筆者は同じフリージャーナリストの寺澤有氏とともにこの日(3月25日)2時からの市長記者会見に出席した。市長会見は3時すぎに終わったが、後にわかったのは、終了直後の3時15分に報道室職員が「16時半から市教委会見がある」と記載された印刷物をつくり、記者会関係者のみに配付したという事実である。特定の子どもにだけ、▽給食を少なく配膳する、▽プリントを配らない――という旭区の学校教諭の虐待に通じるいじめ体質、差別体質を感じたことから、市長にただすことにした。

 たしかめたい点はひとつ。3月25日の市長記者会見のあと、市教委が会見をすることを市長自身は知っていたのかどうか。知っていれば、市教委会見からのフリー排除に市長も関与していたと判断せざるを得ない。知らなければ、市教委、あるいは報道室の独断になる。果たして事実はどうなのか。

 以下、市長会見でのやりとりである。なお、質問中「午後3時半」「(市長会見終了)30分後」とあるのは「午後4時半」「1時間30分後」の誤りです。※

 ◇

(2022年6月10日、午後2時ごろ。横浜市庁舎9階会見室)

ーー(三宅)3月25日、市長定例記者会見が2時から3時すぎまであった。そのあと30分後の15時30分ごろから※、市教委の記者会見があったと聞いています。「聞いています」というのは、私は市庁舎にいたんですが、市長記者会見には出ていたんですが、その後市教委の記者会見があることを知りませんでした。連絡もありませんでした。だから出席できなかったという事情があります。市長にお聞きしますが、3時半からの市教委の記者会見。これたいへん重大な内容を含んだ会見だったと聞いていますが、市長はご存知だったでしょうか。それをまずお聞きかせください。

山中竹春市長 会見の日時のことですか、会見をするということですか。

ーー3時まで市長会見をして、そのあと3時半から市教委が会見をすることを当時市長はご存知だったですか。記者会見の間にですね。

山中 会見をするということについては、具体的な日時についてはともかく、なんらかの形でオープンにするということは聞いておりました。

ーー市長記者会見のあとに市教委が会見をすることは知っていましたか、という質問です。

山中 ちょっと覚えておりません。

ーー覚えていない? 記憶を喚起することは可能ですか。

山中 はい?

ーー記憶を喚起することは可能ですか。メモとか、職員に聞くとか

山中 現時点ではわたし、いつの時点でそういったオープンにするか、といった報告、受けたとは思うんですが、ちょっと覚えておりません。

――オープンにするという問題ではなくて、3時半からの(市教委)記者会見がこのあとあるということを市長はご存知だったか、その点について職員の方とかメモを確認するとかして記憶を喚起することは可能でしょうか、という質問です。

山中 いまお話したとおりです。

 市教委が会見することは知っていた。だが、その日時が3月25日16時半だったことについては、記憶にない、確認することもしない。市長記者会見中に、このあと市教委会見が予定されていることを認識していたかどうかについても同じ。記憶にない、確認しない。

――それが山中市長の説明であった。忘れるはずがない。確認も容易にできる。職員が報告しないはずがない。市長は、フリーをはずして市教委会見をすることを知っていたのではないか。そう判断するのが自然だろう。

 目の前の記者会見に出席した記者のうち、特定の記者だけに「市教委会見」の連絡をしない、通知文をわたさないのは、まさにイジメである。市長自身がイジメに加担しているとすれば、横浜市の教員によるイジメをなくすのは簡単な作業ではない。

 

横浜市小虐待事件の市教委記者会見予告資料を
フリー記者にだけ配付せず/市長会見直後

子どもを差別する横浜市はフリー記者も差別する
“記者会見からフリー記者を意図的に排除”と報道課明言

作成者: MIYAKE.K

みやけかつひさ ジャーナリスト・スギナミジャーナル主宰者

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