岩手大学准教授の論文に新聞記事(共同通信配信の論説記事)の一部と酷似した箇所があり、レポジトリ(同大が公表しているデータベース)から削除された問題で、研究倫理違反の疑いで調査をしているか否かを尋ねる筆者の取材に対して、同大学は22日現在、回答せず沈黙を続けている。
問題の論文は、同大学教育学部法学研究室の菊地洋准教授が、2021年2月発行の『岩手大学文化論叢』第10輯(集)に発表した〈新型コロナ感染予防のための「自粛」と国民の権利―憲法学の視点からの検討ー〉だ。約14頁からなる論文の7頁目、ハンセン病の歴史を踏まえながら感染症法「改正」を批判する部分が共同通信配信記事と酷似しており、同社が大学に抗議して問題が発覚した模様だ。
大学の対応を引き続き注視したい。

